建売のお庭の改修工事
千葉県市原市のこのお客様は2年前にご自宅を購入しました。
庭付き一戸建て、若い夫婦や小さなお子様達の夢の詰まったマイホームのお庭がこれでは残念です。
建売の庭に多く見られるのが、流行や緑化面積だけを気にしてそこに住む人の事を考えていないものです。
この場合お隣との境界付近に大きく成長の早い シラカシ が植えられていました。
今はまだボリュームが少ないですが、3〜5年後には手のつけられない大きさになってしまうでしょう。
こちらは家の裏手になります。
フェンスがあるのに生垣が作られています。
建物とのスペースはほぼ無く、人が通るのすら困難です。
旦那様が苦労しながら剪定されていたそうです。
家の正面側です。
樹木の配置やバランスを全く考えていません。
使えるものはそのまま生かして、植栽配置を再考していきます。
まずは既存の樹木の撤去作業になります。
ここに植えられていた木には何も罪はありませんが、しっかりと供養して、使える樹木は植え替えていきます。
大きくなってしまう シラカシ を撤去して、庭の奥にあったキンモクセイを移植しました。
キンモクセイも成長が早いのですが、奥様が花の香りが好きとの事なので、早い段階での管理を前提に前に移植しました。
低木にも撤去の時に掘り出したサツキやツツジを配置しました。
植栽には主木に落葉高木のアオダモを、中木には常緑樹のソヨゴを、低木には
ブルーベリーを配植しました。
植えたばかりでは少し物足りないぐらいに感じてしまうかもしれませんが、庭は成長していきます。
完成時よりも、5年後や10年後の事を考えました。
アオダモやソヨゴは成長も穏やかで、長く楽しめるオススメの樹木です。
下草にはハーブを3種類植えました。
下草も育ちます。適度にスペースを設けて、育ち増えていく様を楽しんで貰えたらと思います。
中央の小さなドアは北欧などではポピュラーな幸福の妖精の住居をイメージして作りました。
庭を作らせて頂いたお客様家族に、幸福が訪れるよう心を込めて施工させて頂きました。
正面側もバランスを考えて窓の前に目隠しになるように マルバノキ を中心に再配置していきました。
ハート型の可愛い葉っぱが少しづつ芽吹いています。
家の裏手の生垣は思い切って撤去させて頂き、人が通る事ができるスペースが出来ました。
なんのための生垣だったのか、本当に意味がわかりません。
最初から植えなければ、伐採される事もなかったのに、、、
「植えれば金になる、とりあえずやっとけ」
みたいな残念な考えの造園業者の犠牲者です。
施工後約一ヶ月が経ち、様子を見にお客様を尋ねました。
この家に住む小さなお子様達と、庭に小物などを加えられて、大事にして貰ってるんだなと思いました。
植木屋として最高に嬉しいのが、お客様にいつまでも大事にしていただける事です。
幼稚園から帰ってきた小さな女の子が、「ミッキーただいま!!」と言っているのを見て、庭造りの楽しさを再確認しました。
正面側に植えた マルバノキ がハート型の葉っぱをたくさん出していました。
窓から室内に入る木陰を奥様に気に入って頂けて、大変嬉しく思います。
綺麗な白い壁に映る優しい木陰は、笑顔あふれるこの家族をいつまでも見守ってくれると信じています。
お客様と一緒に、家族のように大事にされるお庭を作らせて頂き、
本当に幸せな作庭現場でした。